霜降り和牛の問題点と矛盾 
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霜降り和牛は値段が高く高級牛と言われます。しかしその育生法は異常な事が多いです。

本来、牛は食物繊維の多い草を食んで、野原を動き回り育ちます。
 
しかし現代の生育法では

@高カロリーのでんぷん質・油脂などの多いのとうもろこし・大豆などを多く食べさせます。
*本来は牛がほとんど食べない食べ物です。

A中にはビールを飲ませ中性脂肪をつけさせ太らせます。
B最近問題になった牛骨粉など本来草食動物であり動物性の食べ物を食べ無い牛に食べさせ無理やり太らせます。
*通常@ABのような高カロリーの物は食べません。

C狭い檻や囲いに閉じ込め、本来は動物である牛を運動不足にになり無駄な脂肪が多くなります。
*この状態では生命にストレスになり免疫抵抗力も弱り、病気予防や太らせる為に抗生物質などの薬剤の多様も問題になっています。

Dこの結果どうなるかと言うと、筋肉組織に過剰なカロリーと運動不足が重なり中性脂肪が入りこみます。
*これが霜降状態と言われます。
*値段が高いほど霜降も多いですが、その分白い中性脂肪が大量に入りこみます。
*本来、筋肉は動く為のものであり赤く締まっています、脂が入りこむ事は自然状態ではあり得ない異常な病的現象です。

E牛の脂肪分はヘットといい人間の体温より低めで調度解ける為、口に入り溶けるように感じます。
*和牛の霜降り間の中性脂肪が溶け、肉がほどけた状態になり残りの筋肉組織が柔らかく溶けるように感じ、確かに食感は良くとろけるかもしれません。

F輸入牛の方が放牧飼いが多く良いとも思われますが、最近は育生法も和牛に似てきており、中性脂肪も多いので、やはり食べ過ぎは良くなく、脂を取り除いた方が無難です。

霜降肉の勘違い

@肥満防止の食事法として肉は赤身などを食べ、脂身は切り落として食べることが良いと推奨されています。
A一方で霜降和牛が高く販売され、それを多く食べる事が高級・グルメ・ステイタスとされTVなどで盛んに放映されます。
B現在は肉の外側に付いた脂身の部分と霜降の白い中性脂肪の部分が同じである事をほとんど注意していません。

C上記のように霜降和牛より中性脂肪が多量摂取される問題もほとんど注意していません。
D
そう言った情報の氾濫の中で消費者がしっかりと違いを見分けられるでしょうか?

現代の豚や鶏などの生育法も同じ問題があります。

@現代の豚や鶏などの生育法も、和牛と同じく早く太らせ、大きくする為に同じように、かごや檻に閉じ込められ高カロリーの食べ物を食べさせ、運動不足の状態で無駄な脂肪が多くなっています。
A西洋料理のフォアグラや中国料理の北京ダックなども同じように狭い場所に閉じ込め無理やり食べ物を口に詰めこみ高カロリーの食べ物を食べさせ、運動不足の状態で育成されます。
*フォアグラは高脂肪の膨れ上がった脂肪肝状態の肝臓を食べ、北京ダックは中性脂肪が大量についた高脂肪の皮を食べます。
B確かにたまに食べるから美味しいが、こういった食べ物を毎日多量に食べるのは良くないです。


☆これらの高カロリーの食べ物、運動不足などは現代人の生活習慣やいろいろな生活習慣病の増加などの問題と似ていませんか?


☆ マグロの大トロは温度は低いがやはり口でとろける。

@マグロの脂身は溶ける温度は獣鳥肉よりは低温で溶けます。(その為、冷蔵で保存して口に入ると溶けます。)
Aマグロの脂身は肉と違い中性脂肪が少なく良質の不飽和脂肪酸(
魚にはDHA・EPAなど)が多く血中のコレステロールを低下させると言われます。
B脂は肉のように取り除く必要は無いですが、量は多いのでやはり食べ過ぎは良くありません。


世界の郷土料理に学ぶ食事法 

肉の5倍の野菜を食べる郷土料理

☆中国・沖縄・ドイツ・グルジア共和国のコーカサスなど昔から肉を毎日食べる郷土料理では、
肉の5倍の野菜を食べると言われます。
@沖縄では豚肉を毎日食べると言われますが、世界的にも長寿で有名です。それは肉を食べても余分な脂肪はすべて取り除いて食べるからと言われます。
A最近の沖縄でも町の中心部では現代の食文化により生活習慣病が増えています。

Bこれは世界的に言われ、わずか50Kmしか離れていなくても、昔からの郷土料理を食べている地域は健康で長生き生活習慣病も少なく、都市の食文化の地域では生活習慣病が増えてきています。
Cこれは同じ遺伝子を持っている兄弟間でも起こり遺伝より生活習慣が大きく影響すると言われます。

*近年の日本移民による、兄弟間で日本に住みつづけた人とアメリカ大陸に移民した人の間でも起こっています。
☆ 長寿の里では切り身の肉以外に、内臓・足・耳・皮・血・髄・
脳・しっぽなど頭の先からしっぽまですべてを丸ごと食べます。

例:
@沖縄料理ラフテー(豚の角煮)・ミミガー(豚の耳料理)・足チビィチ(豚足)などあらゆる部位を食べます。

Aドイツのソーセージは豚肉・内臓・血・脳などのあらゆる部位のソ−セージがあり、それらを詰めるのは豚の腸を使い無駄にする部分はありません。 
*毛や骨の一部は食べない事もありますが、それも最近では少なくなりましたが筆や工具など道具に利用して、捨てずに有効に利用しました。
B日本で主流のソーセージなどの作りかたも、ソーセージ本家であるドイツの食文化がアメリカなどから都市の食文化経由で伝えられた為に肉の切り身のみを食べる偏った食文化になっています。
C日本でも仏教が伝来して殺生、肉食を禁ずるようになる前は、そうして獣鳥肉類は食べられ丸ごと利用されていたと言われます。
*日本は一度こう言った肉食文化がほとんど無くなってしまいまいた。
*沖縄では昔の日本に有った食文化が残っているとも言えます。
D日本の現代の食文化は明治維新後、アメリカなどから都市の食文化経由で伝えられた為に
肉の切り身のみを大量に食べる偏った食文化になっています。
☆当時は日本人には動物性食品が不足していたので、それが栄養状態を良くする意味では優れていました。
*日本人は植物性の食品が多かった為、自然にバランスが取れました。

基本はしっかり脂抜きして摂り過ぎを防ぎ、切り身の肉以外に丸ごとあらゆる部位を食べましょう。
肉の脂肪の減らし方。


*参考ホームページ,個人的なお勧めページです。


 
沖縄県ホームページ
http://www.pref.okinawa.jp/index-j.html
 琉球料理は「ブタに始まりブタに終わる」といわれるほど、ブタを中心につくられます。内臓から耳、足、血液まで料理の材料になるため、捨てるところがないほどです。 ブタを使った料理は、中国からやって来る使者をもてなす料理として発達しました。

沖縄料理 紹介
 「エミおばさんの沖縄料理ばんざーい!」(沖縄・南国屋)
 
http://member.nifty.ne.jp/okinawashop/nangoku/
沖縄の豚肉料理の代表
 「らふてー」 
 「ミミガー」
 「足てぃびち」


haru.菅原食生態学研究所 http://www.suga.gr.jp/haru/index.html
haru サイエンス エッセイ INDEX 
http://www.suga.gr.jp/haru/diary/back1_50.html
伝統的な郷土料理の良さが載ってます。
200 失われた伝統、あり余った時間
201 失われた伝統、あり余った時間2
202 血栓を防ぐあざらし食 

 
NHK ためしてガッテン
 
「知って得する! 油の真実」 (1998年9月30日放送)

ヘルスクリック ホームページ(NTTデータ) http://www2.health.ne.jp/
「太った」のはどこ?




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